2015年4月21日火曜日

Buffalo WHR-AMPG へ Shibby 版 Tomato をインストール

昨日 JTAG 端子を設置して、CFE やフラッシュメモリ全体を保存した バッファロー WHR-AMPG へ新しいファームウェア(Shibby 版 Tomato)をインストールすることとしました。

ただ今回のインストールでは、今までのようにバッファロー製の無線 LAN ルータで行なってきた電源投入直後の TFTP による流し込みインストールではなく、シリアルコンソールからコマンドによるインストールを行なってみました。これはもちろん無線LANルータがファームウェアのインストールの失敗などによるリカバリを前提としたやり方となります。これでリカバリ方法を取得しておく目的もあったわけです。

次のウェブサイトを参考にしました。
dd-wrt.com -- Serial Recovery
http://www.dd-wrt.com/wiki/index.php/Serial_Recovery
今回シリアルコンソールからファームウェアのインストールを行った WHR-AMPG です。

シリアルコンソールによるインストール

シリアルコンソールからのインストールの方法も操作するパソコンからファームウェアの TFTP による流し込み、または TFTP サーバからの吸い上げが必要となります。ここの部分については、今までどおりのパソコン側からの TFTP 転送の手順が必要です。

まず無線 LAN ルータのシリアルコンソールへシリアルケーブルを接続して、操作するパソコンからシリアルコンソールへログインしておきます。
# chown uucp /dev/ttyUSB0
# cu -l /dev/ttyUSB0 -s 115200
(参考)終了時は、チルダ(~)+ピリオード(.)で終了します。リターンは不要です。
CFE> ~.
移設したシリアルコンソールの端子へシリアルケーブルを接続したところです。

そしてパソコンの LAN ポートと無線LANルータの LAN ポート(4箇所のうちいずれか)をイーサネット・ケーブルで接続します。

写真では WAN ポートにもケーブルが接続されていますが、LAN ポートだけで大丈夫です。

そして無線LANルータの電源を投入します。するとシリアルコンソールの画面へ無線LANルータのブート表示が秒速で流れて行きますので Ctrl + C で CFE のプロンプト画面へと移動します。
(Ctrl + C)
CFE>

help コマンドで CFE 上で使用出来るコマンドを一度確認しておくとよいでしょう。

まず最初に無線 LAN ルータの IP アドレスの確認です。バッファロー製の無線LANルータの多くは、おそらく 192.168.11.1 となっていることと思います。今回インストールを行った WHR-AMPG も 192.168.11.1 となっていました。
CFE> ifconfig eth0

パソコン側の LAN ポートの IP アドレスを手動で 192.168.11.2 など(192.168.11.2 から 192.168.11.244 までのいずれか)に変更しておきます。場合によっては、無線LANルータの CFE の内部の DHCPD の機能によって自動的に 192.168.11.0 のサブネットの IP が割り振られている場合もあります。この場合には改めて IP アドレスの設定は必要ありません。

パソコン上で無線LANルータ(192.168.11.1)へ向けて TFTP 転送でファームウェアの発信の準備をしておきます。
# tftp 192.168.11.1
TFTP> binary
TFTP> trace
TFTP> rexmt 1
TFTP> timeout 30
TFTP> put tomato-NDUSB-1.28.5x-124-VPN.trx(ここで待機)

シリアルコンソールで無線 LAN ルータ側のファームウェアのアップデートを行います。NVRAM への保存形式が全くことなるファームウェアのインストールのため、最初に NVRAM を消去した後にファームウェアの書き込みとなります。
CFE> nvram erase
CFE> flash -noheader : flash1.trx

上記のコマンドを実行したところで、すかさず TFTP でファームウェアの送信を行います。TFTP によるファームウェアの転送開始が遅いとタイムアウト・エラーとなり、CFE のプロンプトへ戻ってしまいます。
TFTP> put tomato-NDUSB-1.28.5x-124-VPN.trx(リターン実行)

すぐに TFTP でファームウェアが無線 LAN ルータへ送信されてゆきます。しばらくするとシリアルコンソール上に programing の文字が表示されてフラッシュメモリへの書き込みを行なっていることを案内してくれます。最後に CFE> のプロンプトが戻ってくれば、書き込みは成功です。

ここで go コマンドでファームウェアを起動させてると、ファームウェアが起動するはずです。または電源の再投入でも大丈夫です。
CFE> go

無線 LAN ルータの IP アドレスが 192.168.1.1 へ変更されています。無線 LAN ルータの DHCPD も動作しているので、一度 LAN ケーブルを抜き差しするなどをすると、自動的に IP アドレスの再設定をしてくれるはずです。その上で 192.168.1.1 へブラウザからアクセスすると設定画面が表示されるはずです。これでファームウェアのインストールは完了です。

感想

最近リンクシス E3000 ですっかりシリアルコンソールでの制御方法を勉強させていただいたので、今回の WHR-AMPG では特に問題もなくインストール出来たことが爽快でした。これと同じく E3000 もインストールできるはずなのですが、何故か出来ないのが残念です。

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