2014年6月21日土曜日

Linksys WPC54G Ver.2 無線LANアダプタを入手

インターネット・オークションにて Linksys Wireless-G WPC54G Ver.2 を入手しました。

WPC54G V2 の表面
WPC54G V2 の裏面

この WPC54G Ver.2 (以下 WPC54G V2 と表記)は、今まで手元に持っていた同社の WPC54GS とは違ったチップセットを使用している製品で、そのまま Debian Wheezy のマシンでは使用できないものでした。外観がそっくりなだけに、間違えてしまいそうです。
WPC54GS       Broadcom BCM4306 rev.03
WPC54G V2     Texas Instruments ACX 111


上が WPC54GS、下が WPC54G V2

WPC54GS では、b43 ファームウェアを apt-get でインストールするだけで使用することができました。
ファームウェアのインストール例
# apt-get install firmware-b43-installer

しかし WPC54G V2 はファームウェアのダウンロードの他、ドライバのビルドも必要でした。Debian Wiki に詳細な説明がありましたので、これを参考にしてインストールすることができました。ただ現時点では Debian Wiki の記述に若干の間違えがあり、そのままではドライバのインストールができませんでした。その注意点も併せて記述しておきますので参考にしてください。

参考 URL Debian Wiki acx
https://wiki.debian.org/acx

まず専用のファームウェアのダウンロードをします。これもファームウェアを保存している /lib/firmware/ のディレクトリではなく、別の場所にダウンロードすることに注意が必要です。
$ su      特権ユーザに昇格します。
パスワード:

# mkdir /usr/local/lib/firmware  ダウンロードディレクトリを作ります。
# for i in "" c16 c17 r16 r17 ; do wget -P /usr/local/lib/firmware

ファームウェアのダウンロード中の様子です。
http://acx100.erley.org/fw/acx111_1.2.1.34/tiacx111$i ; done
2014-06-21 13:15:23 (171 MB/s) - `/usr/local/lib/firmware/tiacx111r16' へ保存完 了 [7204/7204]

--2014-06-21 13:15:23--  http://acx100.erley.org/fw/acx111_1.2.1.34/tiacx111r17
acx100.erley.org (acx100.erley.org) をDNSに問いあわせています... 2600:3c03::f03c:91ff:fe96:4743, 97.107.129.9, 173.255.225.22
acx100.erley.org (acx100.erley.org)|2600:3c03::f03c:91ff:fe96:4743|:80 に接続し ています... 失敗しました: 接続を拒否されました.
acx100.erley.org (acx100.erley.org)|97.107.129.9|:80 に接続しています... 接続し ました。
HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています... 200 OK
長さ: 8952 (8.7K) [application/octet-stream]
`/usr/local/lib/firmware/tiacx111r17' に保存中

100%[======================================>] 8,952  --.-K/s 時間 0s

ドライバのビルドを行います。DKMS システムを使って自動的にビルドするようになっています。
# aptitude install dkms git && exit

以下の新規パッケージがインストールされます:
  dkms git git-man{a} liberror-perl{a} rsync{a}
更新: 0 個、新規インストール: 5 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
8,096 k バイトのアーカイブを取得する必要があります。展開後に 15.5 M バイトのディスク領域が新たに消費されます。
先に進みますか? [Y/n/?]
   ↓↓途中表示省略↓↓
dkms (2.2.0.3-1.2) を設定しています ...
liberror-perl (0.17-1) を設定しています ...
git-man (1:1.7.10.4-1+wheezy1) を設定しています ...
git (1:1.7.10.4-1+wheezy1) を設定しています ...
rsync (3.0.9-4) を設定しています ...
update-rc.d: using dependency based boot sequencing

exit (注意)exit コマンドで特権ユーザから一般ユーザに降格しています。

一般ユーザのディレクトリ内でドライバのソースコードを git でダウンロードしてきます。このとき Debian Wiki に記述に間違えがありました。ダウンロードして作るディレクトリ名を acx100-acx-mac80211 ではなく acx-mac80211 としてください。
$ git clone git://git.code.sf.net/p/acx100/acx-mac80211 acx-mac80211

Cloning into 'acx-mac80211'...
remote: Counting objects: 7427, done.
remote: Compressing objects: 100% (2346/2346), done.
remote: Total 7427 (delta 5684), reused 6596 (delta 5075)
Receiving objects: 100% (7427/7427), 3.15 MiB | 822 KiB/s, done.
Resolving deltas: 100% (5684/5684), done.

ここから再び特権ユーザに昇格してビルド作業を続行します。まず最初にダウンロードしてきたドライバのソースコードを /usr/src のディレクトリ内へ移動させます。
$ su
パスワード:
# mv acx-mac80211 /usr/src/acx-mac80211-git

DKMS を使ってソースコードをモジュールへ追加します。
# dkms add -m acx-mac80211 -v git

Creating symlink /var/lib/dkms/acx-mac80211/git/source ->
                 /usr/src/acx-mac80211-git

DKMS: add completed.

DKMS でドライバのビルドを行います。
# dkms build -m acx-mac80211 -v git

Kernel preparation unnecessary for this kernel.  Skipping...

Building module:
cleaning build area....
'make' all KVERSION=3.2.0-4-486..........
cleaning build area....

DKMS: build completed.

DKMS でドライバをインストールします。
# dkms install -m acx-mac80211 -v git

acx-mac80211:
Running module version sanity check.
 - Original module
   - No original module exists within this kernel
 - Installation
   - Installing to /lib/modules/3.2.0-4-486/updates/dkms/

depmod........

DKMS: install completed.

modprobe コマンドでドライバをカーネルへ取り込みます。
# modprobe acx-mac80211


これで WPC54G V2 を認識できれば、ドライバのインストール成功です。

また一枚、無線LANアダプタのコレクションが増えました。

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