2011年5月18日水曜日

公衆電話からインターネットに接続してみました

公衆電話からネットに接続するのは本当に久しぶりのことです。最後に公衆電話からインターネットに接続したのはいつのころだったか記憶にありません。
かつては HP Jornada などから公衆電話経由でインターネットへ接続してはメールのチェックをよく行っていたものでした。特に山奥で電波の状況のよくない場所では携帯電話が役に立たず、また街中で携帯電話が使用できる場所でも込み入ったメールを作文するには携帯電話では難しいものがありました。そこで比較的 PDA 端末を使っては公衆電話からメールの送受信をよく行っていたものでした。

今回は久しぶりに公衆電話からインターネットへ接続してみてまだ実際に使用できるものか確認してみました。特に目的があったわけでもなく単なる思いつきの行動でした。

さて困ったのはインターネットへ接続出来るグレーの公衆電話機を探すことでした。公衆電話そのものを街で見かけなくなった感じです。
いつも立ち寄る場所には公衆電話はあっても緑色のものばかりです。友人に相談してみると高速道路のパーキングにまだあったような・・・という情報を聞きつけたため、自宅の近くにあるサービスエリアへと出かけてみました。


すると懐かしいグレー色の公衆電話機が緑色の公衆電話機の間に挟まって鎮座していました!

早速公衆電話ボックスに入ってパソコンを展開してインターネットへ接続を試みてみることとしました。

使用したパソコンは ThinkPad X22 で Debian Lenny がインストールされているものです。gnome ppp を使って接続を行ってみました。gnome ppp の設定は事前に行っておきました。プロバイダはニフティのため公衆電話からのアクセスポイントは全国共通の 0570-054-300 となります。一般の加入電話からのアクセスポイントと電話番号が違うことに注意が必要です。ちなみに一般の加入電話からダイアルアップするには全国共通の 0035-055-200 となります。

さてシステムがすっかり立ち上がったパソコンのモデムからケーブルを公衆電話機のアナログ端子へと接続します。今では入手困難となってしまったISDN通信をするカードを持ち合わせていればデジタル端子へと接続することとなります。


そして公衆電話機のディスプレイに表示されている案内にしたがって「切り替え」ボタンを押してテレホンカードを挿入すると画面に「接続端末からダイヤルしてください」の案内が出れば準備完了です。




ここからパソコン側の操作となって gnome ppp の connect ボタンをクリックして接続を行います。モデムの接続状況は内蔵スピーカーからピロピロ音が聞こえてくるので大体の様子が掴めます。
電話番号が間違っていると・・・「お掛けになった番号は現在使用されていません」という音声が聞こえてきた過去もありました(汗)。

無事接続が完了すると gnome ppp の接続画面が切り替わり Connected(接続完了)の表示が出たらインターネットへの接続は成功です。


ここでブラウザの iceweasel を立ち上げてみると ちゃんとインターネットへ接続しているか確認できます。写真ではいつも最初に表示させている google の検索画面が表示されているのが見えます。


いろいろなページを表示させてみましたがさすがに 56Kbps のモデムなので表示速度が一昔前のもので大変遅いものでした(笑)。
遅くても健気にじわじわと画像などが表示されている様子を見ていると昔はこうだったと感慨にふけてしまいました。

なお ThinkPad X22 に内蔵されていたモデムは無線LANとコンボカードであったこともあり、無線LANカードの撤去に伴ってモデムも無くなっていました。今回はPCカード方式のモデムカード(CyQ've FMC-561)を使用しました。


こうしてしばらく使用していなかった技術によって無事通信が出来たことはなんか新鮮な印象もありました。

掲示板の2chにはこんなスレッドも立っています。
-- 一度でいいから公衆電話からネット接続してみたい --
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/mobile/1054946857/
2003年6月7日に立ち上げられたスレッドなので当時からすでに公衆電話からインターネットへの接続はマイナーなものだったようです。

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